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常に新しいことにチャレンジするのが研究の醍醐味東京農工大学 名誉教授 黒川 隆志

学生の時にやったこととは全然違うことをやれ

聞き手:最後に,若手研究者・技術者,学生に向けて“光の魅力”を教えください。

黒川:皆さんの興味や研究の取っ掛かりは,それぞれ違うところからはじまっているのでしょうが,そこから急に,天文とかいろんな分野と結び付いて,全く思いがけない展開をするのが研究の面白さだと思うんです。ですから光だけにこだわることもないし,これからは「何でも興味のあることをやりたい」というスタンスで手を挙げる方が,いろいろ発展があると思います。研究という仕事は守りに入ってはいけない。恐れずに,常に新しいことにチャレンジしようという気持ちが大切だと思います。私の研究室もバラエティに富んだいろいろなテーマをやってきました。どれもまとまりがなく中途半端かもしれませんが,常に新しいことにチャレンジするのが研究の醍醐味だと思います。
 最近の学生は,光関連を選択したら「光だけをやりたい」とか,反対に「光関係の会社に行きたい」となりますが,私は「大学でやったことを会社であまりやらなくてもいいよ」と言います。
 特に大学の若い先生には「学生の時にやったこととは全然違うことをやれ」とはっぱを掛けます。博士課程の研究をそのまま続けるのは楽なのですが,次の段階に発展しにくくなるから,あえて違うことをやった方がいいと思います。光は天文とか鉄道とか他の分野と結び付くと思わぬ展開が起こりますから,いろんな方面から興味を持つといいのではないでしょうか。
黒川隆志(くろかわ・たかし)

黒川隆志(くろかわ・たかし)

1948年茨城県生まれ。1971年東京大学 教養学部基礎科学科卒業。1973年東京大学理学系研究科 修士課程修了。1973年日本電信電話公社入社。1984年日本電信電話公社 茨城電気通信研究所 企画管理室調査役。1988年NTT光エレクトロニクス研究所 研究グループリーダー。1998年東京農工大学 工学部教授。2013年東京農工大学 名誉教授。
●研究分野:光信号処理,光計測,天文光学
●1989年MOC/GRIN ’89 国際会議 最優秀論文賞。1990年OEC ’90 国際会議 最優秀論文賞。2007年応用物理学会フェロー。

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空と偏光

2020.03.25

空と偏光

東京工業大学 松谷 晃宏