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第22回 国際ディスプレイホログラフィーシンポジウム・ISDH ― 始まり・レイクフォーレストカレッジ ―

八面六臂


 シンポジウムの実現成功にはカレッジの全面的なバックアップはもちろんであろうが,講演会やエキジビションのほか,さまざまなイベントや事務手続きなどがある。運営に携わる専用の組織や委員たちが特にいるわけでもないのに実現しているのは,TJ個人の人並外れた情熱とパワー(それは彼のファミリーの協力も含む)と,TJをサポートする非常に優秀なカレッジのフォトニクス研究センターのadministrative assistantのMrs. Virginia Cristの八面六臂のスーパーウーマンの仕事ぶりによるものであることがわかり,驚きと感動を覚えた。後にTJ は彼女の存在なくしては,シンポジウムの実現も持続もなかったと語っている。
 私が最初にMrs. Crist にお世話になったのは,シカゴのオヘア空港に到着した時,資料の一切が入ったスーツケースが同一便で到着せず,身一つで初めてのカレッジにやっとの思いでたどり着き,開口一番,助けを求めた時である。困り果ててうろたえながら身に起こった出来事をたどたどしくコレコレと説明したら,即,「了解。後は安心してすべて任せて」と優しくいたわってくれた。着の身着のままでその夜は過ごし,翌日の講演会の最中,無事スーツケースが届いたと知らせを受け,安堵したのだった。参加者たちが出くわすいろいろなトラブルを,Mrs. Cristは優しく手際よく対応し,一手に解決してくれていたことも後で知った。

お楽しみイベント


 学内のレストランは私が経験する日本の学食とは大違いである。バイキング形式でボリュームは取り放題,新鮮なフルーツがふんだんに用意されているのも感激であった。その食事も,時にはピクニック気分で芝生の上で自由気ままという演出(図9)は,ファミリーづれの参加者にも心優しいイベントである。湖畔では毎回恒例の参加者全員によるバーべキューパーティが催された。バーベキューの準備が整うまでの間,参加者たちは皆,思い思いに湖畔で過ごす。泳ぐものあり,ヨットを操るものありで自然を満喫しながら過ごした。バーベキューパーティーはTJのファミリーを巻き込んでのアットホームなものだ。TJは湖畔のそばにコテージを持っていて,そこを訪れるのもお決まりのコースだ。図10はTJの別荘でのデニシューク,筆者,韓国のアーティストJuyong Leeとのスナップである。 <次ページへ続く>

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