セミナーレポート

NTTグループが描く未来農業日本電信電話㈱(NTT) 研究企画部門 プロデュース担当部長 久住 嘉和

本記事は、画像センシング展2019にて開催された招待講演を記事化したものになります。

NTTグループが目指す「デジタルファーム」

 現在,NTTグループでは「スマートな社会=Smart Worldの実現」をめざし,重点テーマを掲げて取り組みを進めています。その1つがSmart Agriと呼ばれる農業分野です。約30社でグループ横断プロジェクトを編成し,各社が強みを発揮しながら様々な取り組みを行っています。農業と一口に言っても,生産をはじめ,種苗,肥料,農薬,農機,畜産もあります。農業分野の取り組みは,NTTグループだけでできるわけではありません。そこで,オープン・コラボレーションの発想で,産官学を含め,積極的に農業分野の代表的なパートナーとの連携を進めています。
 IoTやビッグデータ活用には大きな変化が起きています。5年前にプロジェクトを立ち上げたときは,センシングで温湿度や照度などの環境データや土壌データが主に求められてきましたが,近年ではそれらに加え,植物そのものの状態を観察する生体情報や品質データ,より詳細な気象・土壌データの分析が求められるようになっています。例えば,気象データなら,東京都西部といった大雑把なものではなく,自分の農地の天気を高い精度で知りたいという要望があります。また,土壌データも,微生物の量を測って成育や健康状態を見る生物性情報が求められています。さらには,データ分析においても,今までのような過去・現状分析だけでなく,将来予測をしたいという要望があります。それができれば,コスト削減だけでなく,リスク回避を図れ,売れ筋のものを作ることで利益増大につなげいくことができるからです。
 こうしたトレンドをとらえるために,現在NTTグループでは「デジタルファーム構想」を提唱し,農業現場をNTTグループの農業IoTで見える化し,収集情報を分析・予測し,農業関係者へフィードバックして,エビデンスに基づいた営農指導につなげていっています。

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日本電信電話㈱(NTT) 研究企画部門 プロデュース担当部長 久住 嘉和

日本電信電話㈱に入社。以降,設備企画,外資営業,企業買収,グローバル事業展開,技術開発戦略などを経て,2014年8月より現職(NTT研究企画部門プロデュース担当部長)。

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