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~最新の光応用計測~

光応用技術シンポジウム Senspec

概要

 Senspecは、精密工学会メカノフォトニクス専門委員会が毎年6月に開催しているシンポジウムで、光学技術を用いた製品や生産技術開発などに従事する若手技術者の基礎技術向上の支援だけでなく、光応用計測の情報共有や意見交換などの交流の場も提供しています。
 高速光計測技術は、材料や表面性状の精密計測といったミクロな領域から、建築物の欠陥評価などのマクロな領域に至るまで幅広い分野でその重要性が高まっています。本シンポジウムでは、高速カメラ技術、高速画像計測、高速レーザ計測、さらには機械学習を活用した高速観察・評価など、多岐にわたる最新技術を取り上げ、基礎から応用まで幅広く紹介します。最前線で活躍する研究者や業界の技術者による講演を通じて、高速光計測技術の未来の可能性を探ります。ぜひご参加ください。

主催 公益社団法人精密工学会 メカノフォトニクス専門委員会
協賛 一般社団法人日本光学会・公益社団法人応用物理学会
開催日時 2025年6月13日(金) 10:00~15:00
会  場 パシフィコ横浜 ハーバーラウンジB
会場は、展示会場裏手(海側)となりますので、展示ホール向かって右手の海側へ道なりにお進みください。
※画像センシング展2025の会場(パシフィコ横浜・展示ホールD)の一番奥(海側)のエレベータからも入場は可能です。その際は事前に画像センシング展2025事前来場者登録(https://www.adcom-media.co.jp/iss/registry/)をお済ませいただき、来場者証を発行の上、画像センシング展入口にてSenspec2025にエントリー済であることを伝えてください。
開催形態 対面およびオンラインzoomによるハイブリッド形式
参加費 一般:8,000円(税込) 学生:5,000円(税込) ※テキスト1部を含む
申込締切 6月12日(木) 12:00
支払方法 クレジットカードもしくは銀行振込決済となります。
予稿集ダウンロード
およびオンライン接続情報の配信
6月12日(木) 15:00以降(予定)
問い合わせ先 公益社団法人 精密工学会メカノフォトニクス専門委員会 Senspec2025事務局
大阪府吹田市山田丘2-1 大阪大学 高谷・水谷研究室内
TEL:06-6879-7319
E-mail: mech-photo@optim.mech.eng.osaka-u.ac.jp
参加申込

プログラム

午前の部 司会:パルステック工業(株) 西島直樹

10:00~10:10
オープニングリマークス
山梨大学 金 蓮花
10:10~10:50
高速ビジョンによる1,000fps三次元計測が拓くデジタルツインの新展開
東京理科大学 宮下令央

キーワード:アクティブステレオ、産業用ロボット、プロジェクションマッピング
概   要:高速カメラの画像をリアルタイムに解析し、1,000分の1秒ごとに対象の三次元形状を計測する技術が実現されている。このような高速三次元計測は、人や周囲の物体をデジタルツインとして瞬時に取り込んだり、コンベア上を流れる製品を止めることなく操作するためのロボットの眼として活用できる。本講演では、高速三次元計測の原理とXRやFAの分野にもたらす新たな応用展開について解説する。

10:50~11:30
高速度カメラを用いた複合材料の衝撃挙動観測およびDICによるひずみ分布評価
青山学院大学 米山 聡

キーワード:衝撃現象、複合材料、画像相関法(DIC)
概   要:衝撃負荷を受けるような環境下での各種材料の特性の理解や、衝撃負荷に対する応答特性の解明が必要である。衝撃試験において高速度カメラを用いることで、複雑な変形挙動や破壊現象を観察することができる。さらに、画像相関法を用いたひずみ測定を利用することで、高速に変化するひずみ分布の評価が可能である。本講演では、このような評価のいくつかの例を示す。

午後の部司会:旭化成(株) 松添雄二

12:40~13:20
工作機械における加工制御のための高速光計測
京都大学 河野大輔

キーワード:精密画像計測、機械学習、運動精度
概   要:近年応用が広がっている画像を用いた工作機械の運動・振動計測について、従来の計測法との比較を交えながら解説する。さらに、高輝度の発光マーカと高速カメラを組み合わせた高速かつ高分解能な運動軌跡の計測法について紹介する。また、これらの計測法に関連した機械学習の応用例や、生産加工分野の画像計測・光計測への期待についても述べる。

13:20~14:00
生産性向上を実現する非接触オンマシン形状計測
長崎大学 大坪 樹

キーワード:三角測量法、レーザ変位計、光スキッド法、オンマシン計測
概   要:機上計測は、加工の高精度化と高能率化を同時に実現する技術であり加工工程の完全自動化には不可欠である。しかし、機上計測では工作機械の主軸を利用して測定を行うため、高速走査時に運動精度が悪化し、測定精度に影響を及ぼすとともに測定能率向上の妨げとなっている。本講演では、光の特性を活かして運動誤差を除去する「光スキッド法」を搭載した機上計測用レーザ変位計の開発事例を紹介する。

14:00~14:40
白色干渉の高速演算処理がもたらす表面形状/表面性状の計測の新展開
キヤノンマーケティングジャパン株式会社 佐藤 敦

キーワード:CSI(垂直走査型低コヒーレンス干渉計)、計測品質、ノイズ低減
概   要:近年、カメラのフレームレート高速化で、垂直方向に干渉対物レンズを走査(大量な干渉縞画像を取得)する白色干渉計(CSI: 垂直走査型低コヒーレンス干渉計)の計測時間が短縮している。センサーの高速化は、短時間で大量の干渉縞画像の取得が可能なため、スピードだけでなく、高さ検出アルゴリズムの工夫で、表面形状/表面性状の計測品質の向上にも貢献する。本講演では、白色干渉縞の高速演算処理がもたらすCSIの新しい展開について解説する。

14:40~14:45
クロージングリマークス
福井大学 藤垣元治
15:00
終了