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従来型照明の常識を覆すV-ISA Method 可変照射立体角照明技術マシンビジョンライティング株式会社 増村 茂樹

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 V-ISA Method(ビザ・メソッド)とは,Variable Irradiation Solid Angle,すなわち可変照射立体角照明技術のことで,従来型照明の常識を覆す照明技術である。単なる光源として物体を明るく照らすだけの従来型の照明に対して,V-ISA(ビザ)照明は,被写体面のどの点に対してもまったく同じ条件で光を照射することができ,しかも,その照射形態を様々に最適化して設定することができる。それはまるで魔法の光のようで,照明の価値観を根本から一変し,定量的な画像取得を可能とする照明技術として,2016年ドイツのシュツットガルトで開催された展示会VISIONで,ディープラーニング等を凌いで,照明技術としては世界初となるVISION Award第1位を受賞した。
 図1に,使用済み硬貨に対して,V-ISA照明を用い,被写体面の場所や高低にかかわらず,すべての点で同一の放射状RGB連続多層照射立体角を形成した概念図を,図2にその撮像画像を示す。従来型の照明では,いくら最適化を図ったとしても,被写体面のすべての点に対して,その照射条件を同一にすることは適わない。ここで,照射条件とは,被写体面の各点に対して,どのような角度範囲から光が照射されているかを示す照射立体角(irradiation solid angle)をベースとして,各点に対する放射輝度,放射照度がどのようになっているかということである。
 従来型照明では,一見均一に見えても,画像の濃淡は実際の表面形状や状態を定量的に反映したものではないため,その画像を物理量で評価するにあたっては,当然ながら定量的な評価ができないわけである。人間の視覚(human vision)ではそれでも感覚的に認識できるが,機械の視覚(machine vision)では,これを正確に認識することは難しい。これに対して,ディープラーニング等で,撮像ごとに異なる画像を,力づくで認識させる手法が考えられてきたが,V-ISAメソッドでは,被写体面の各点に対して,すべて同一の照射条件で光を照射することができる。すなわち,被写体面の各点を,その傾き方向と傾き角度に応じて,正確に異なるRGB比率で高解像度に撮像することで,図2のように,被写体面の3D形状が細部にわたって反映された定量的な2Dカラー画像を, レーザー等でスキャンすることもなく1ショットで得ることができ,その画像をそのまま,任意の画像処理アルゴリズムで定量的に評価することによって,所望の特徴情報を的確に認識することが可能となる。
 図3に,この画像を,人間の視覚で認識できるように3D高低画像に変換したものを示す。図2の2Dカラー画像が,被写体面の定量的な3D情報を正確に反映していることが確認できる。
 以上により,V-ISA照明は,マシンビジョン画像処理用途向けに,定量的な画像を簡単に供給できることから,従来型照明に代わり,今,検査業界に新風を吹き込むが如くに広がりつつある。

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