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高齢者の買い物を支援するロボット買い物カート埼玉大学 小林貴訓,山崎誠治,高橋秀和,福田悠人,久野義徳

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 買い物は,ただ歩くよりもつらく感じにくく,買う商品の記憶や価格計算などの認知的働きかけができることから,高齢者のリハビリとしても注目されている。現在の買い物リハビリでは,店内の誘導や荷物運び,見守りなどのために,介護士が高齢者に1対1で付き添う必要があり,介護士の負担が大きく,高齢者がゆっくり買い物を楽しむ時間を確保できなかった。そこで,我々の研究グループでは,これまでの研究成果である人と協調する移動ロボット技術と映像通信技術を買い物カートに適用することで,これまでの介護士の役割であった「店内の案内」「荷物の搬送」「身体の支え」「見守り」を担うロボット買い物カートを開発している(図1)。
 ロボット買い物カートは,あらかじめ設定した地図に基づいて,店舗内での位置を常に認識しながら自動走行することが可能である。そのため,目的の商品への誘導だけでなく,特売などの商品情報を適切な場所で提示することもできる。また,歩行が困難な方のための歩行補助の機能も兼ね備えており,レバーを操作することで,いつでも自動走行と手押し走行を切り替えることも可能である。もちろん,移動中は特設された商品棚などの障害物や他の買い物客を避けながら走行する(図2)。
 図1は,ロボット買い物カートの試作機である。試作機は,市販の買い物用シルバーカートの車輪部分を移動ロボットに改造したもので,レーザー距離センサーを用いて自己位置を同定し,目的地までの自動走行を可能としている。また,目的地の指示を入力するためのインターフェイスとしてタッチパネルディスプレイを備えている。買い物の相談や見守りのため,ワンタッチで接続可能なテレビ電話機能を搭載し,いつでも特定の相手を呼び出せる機能を搭載している。
 カートの移動経路情報は,店舗のマーケティングに活用できると考えられる。また,全天球カメラによる商品識別を行うことで,自動チェックアウトの精度向上にも寄与できる。さらに,ポイントカードなどによるユーザーの購買履歴との連携により,「今日は○○を買わないのですか?」というような,定期的に買う商品の買い忘れ防止機能の提供も可能である。これらの機能拡張は,スーパーマーケットの協力を得て,今後も継続的に開発を進める予定である。

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