画像センシングの最前線
画像センシングによる検査をサポートする反射特性計測の技術動向オムロン(株) 諏訪 正樹
3. おわりに
反射特性計測には実用化の観点でいくつかの技術的困難性が存在するが、その中でも反射特性のパラメータの自由度が多い(BRDFで4自由度)ことに起因する膨大な計測時間コストに関しては、技術が進化しており、反射屈折光学系を活用し、高速に物体の反射特性取得する技術が確立されつつある。計測精度や評価の方法、再現性の検証などに関してはまだまだ実用化面での課題が多く、今後のさらなる研究や現場での改善が期待される。また一方で、物理的計測の追求をあきらめ。大量のデータをクラウド上で統計解析することで、対象の材質を特定する技術も開発されてきている7。本稿で示した技術課題を、「クラウドデータ解析」という別の視点から攻略する、という技術の方向性についても今後ますます注目が集まるであろう。オムロン(株) 諏訪 正樹
1997年3月 立命館大学 理工学研究科 博士後期課程修了1997年4月 オムロン(株) 入社
2008年4月 オムロン(株) 技術本部コアテクノロジーセンタ 技術専門職
2010年4月 立命館大学 理工学研究科 客員教授 兼任
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科 客員教授 兼任
2013年4月 九州工業大学 生命工学研究科 客員教授 兼任
現在に至る