暗黒物質がついに見えた!?東京大学

     東京大学は、フェルミガンマ線観測衛星*の最新データを解析し、我々が住む天の川銀河(銀河系)の中心方向から、約20ギガ電子ボルト(GeV)のガンマ線が、角度にして30度以上にぼんやりと広がって放射されていることを発見した。その性質は長年探し求められてきた暗黒物質のシグナルとよく合致しており、天の川銀河を球状に取り囲んでいるとされる暗黒物質の「ハロー」において、2つの暗黒物質粒子が対消滅してガンマ線に転化していることを示唆する。
     これが事実であれば、人類は初めて暗黒物質を「見た」ことになり、天文学・物理学における最大の問題の一つがついに解決されることになる。今後は、さらなる研究や検証により、これが本当に暗黒物質からのガンマ線であることを立証することが重要である。

    *2008年に米国NASAによって打ち上げられ、現在も稼働中のガンマ線天文観測衛星。

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