核融合実験炉イーター(ITER)のプラズマ加熱用 高出力マイクロ波源「ジャイロトロン」初号機の据付完了量子科学技術研究開発機構
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量子科学技術研究開発機構は、南フランスに建設中のフュージョン(核融合)実験炉ITER1)でプラズマ加熱に用いる高出力マイクロ波源「ジャイロトロン」2)の初号機の据付けを、スケジュールどおり完了した。同機器と併せて使用する超伝導コイルとの相対位置を、コイルの中心を高精度で計測可能な専用治具を用い、規定の出力が得られるよう高精度で据付ける作業である。プラズマを生成して加熱する役割を担うジャイロトロンは、プラズマ運転開始の要となる機器である。今回ITERに初めて設置されたプラズマ加熱装置となった。今後、プラズマ運転開始に向けて合計47機を設置予定である。
ITERに要求される性能を満たす、フュージョン(核融合)の主加熱として期待されるジャイロトロンの製作に成功し、また、世界に先駆けてITERの加熱装置の1号機を設置したことは、同分野における日本の技術的な優位性を示している。









