光照射から遅れて着色するフォトクロ材料の開発に成功立命館大学
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立命館大は，超分子ゲルを用いて酸素敏感な光反応を制御することで，光照射開始に対して遅れて着色するフォトクロミック（光により色が可逆的に変化する）反応の開発と，それを利用した多段階的な光現像に成功した。ディスプレイデバイスなどに応用されているフォトクロミック反応は，通常，光照射開始直後から色変化する。光照射から色変化までに遅延ができれば，時間的にプログラムされた光機能を創出できると考えられる。
今回，超分子ゲルにより空気からの酸素供給を制御，色素の光還元に基づく着色と酸素による光還元阻害の競合の結果，光照射開始後から着色までに一定の遅延時間を示すフォトクロミック材料の開発に成功した。更にこの挙動を利用し，あらかじめ光照射によって情報を記録しておくことで，その後は材料全体に光照射を行うだけで時間に応じ2段階の画像を現像できた。
本研究により，光照射により内容が自動的に変化する暗号・印刷技術や，光照射時間によって機能をスイッチングする高度な光機能材料の開発に繋がると期待される。
