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近赤外を用いた新しい光ターゲット抗菌療法の創生名古屋大学,(株)イーダブルニュートリション・ジャパン

 名古屋大学,(株)イーダブルニュートリション・ジャパンの研究グループは,Candida albicansを標的とした近赤外光抗微生物ターゲット療法(Photo-antimicrobial Targeting Therapy: PAT²)の開発に成功したと発表した。
 耐性菌は世界的に問題となっており,新たな抗微生物治療の開発が求められている。抗体療法は新たな抗微生物治療の候補となっているが,高価で,治療効果は限定的なことが問題だった。卵黄免疫グロブリン(IgY)は当抗体をもった鳥類の卵から採取され,雌鳥に抗体を産生させれば卵黄から安価で大量に生産が可能であり,様々な病原体に対するIgYの治療効果が報告されている。しかし,抗体単体での抗微生物効果は弱く,大量に長期間摂取する必要があるなどの制限があった。この弱点を克服すべくIgYの抗微生物効果を高めるために近赤外応答性プローブ(IR700DX)による効果の増強を計画した。IR700DXによる癌治療である,近赤外光線免疫療法は2011年に米国立がんセンター(NCI/NIH)の小林久隆博士らにより報告された,新機序の癌治療法である。癌細胞が発現するタンパク質を特異的に認識する抗体と光感受物質IR700の複合体を合成し,その複合体が細胞表面の標的タンパク質に結合している状態で690 nm付近の近赤外光に暴露されると細胞を障害する。
 本研究は近赤外光線免疫療法を感染症治療に応用し,標的微生物を選択的に破壊する近赤外光抗微生物ターゲット療法を開発した。さらにIgYを用いることで安価な抗体を大量に使用することが可能となり,癌治療よりも大量の抗体が必要となる感染症治療への応用を可能とした。

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