X線からガンマ線まで1台で同時に可視化できる装置を考案大阪大学,早稲田大学 研究チーム

 大阪大学,早稲田大学の研究チームは,数十キロ電子ボルトから数メガ電子ボルトのX線ガンマ線を同時に可視化できる,コンパクトなカメラを開発したと発表した。
 光の仲間であるX線やガンマ線は透過力が極めて高く,レンズや反射鏡では集光できない。そこで,光子1つ1つを粒子として扱う「非集光型」イメージングが必須となり,様々な可視化装置が開発されている。例えば医療診断では,放射性薬剤から出るガンマ線を可視化する装置としてSPECT(50~300キロ電子ボルト),がんの早期発見に用いるPET(511キロ電子ボルト)が有名である。さらに近年,より高いエネルギーのガンマ線を可視化できるコンプトンカメラが開発されている。しかしながら,個々の装置では守備範囲のエネルギーが異なり,1台の装置でイメージングできる薬剤や診断も限定されていた。
 今回,60 keV/662 keVの放射線源の同時撮影,さらには211At(アスタチン)を投与したマウスのイメージングを試み,これまで困難であったX線ガンマ線の同時イメージングが1台で可能となり,医療診断から宇宙科学まで,幅広い応用が期待される。

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