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右手の親指を左腕に変換する-バーチャルリアリティによる身体部位再マッピング-豊橋技術科学大学,慶應義塾大学,東京大学 研究グループ

 豊橋技術科学大学,慶應義塾大学,東京大学の研究グループは,バーチャルリアリティを用いた視覚と身体運動の連動によって,右手の親指をバーチャルな左腕に変換する身体部位再マッピングが可能なこと,バーチャルな左腕を自分の身体と感じることを示した。ただし,従来の同じ身体部位同士のマッピングと比較すると,異なる身体部位間の再マッピングによる身体所有感は弱いものであった。
 自分の身体ではないゴムの手やバーチャルな身体を自分のものだと感じることを身体所有感の錯覚という。ラバーハンド錯覚が有名である。この錯覚は,視覚と身体運動の同期によっても生じる。つまり,バーチャルな身体が自分の身体と同期して同時に動くと,そのバーチャルな身体がまるで自分の身体のように感じる。その方法によって,透明な身体など様々な見た目の身体に所有感を感じることができる。しかし,これまでの多くの研究では,バーチャルな身体部位と実際の身体部位は対応していた。例えば,バーチャルな左腕は,実際の左腕が動くときに同期して動く。
 同グループは,実際の身体部位と異なるバーチャルな身体部位を対応させることに注目し,2017年には,左右の足で身体に追加された左右のロボットアームを操作するシステム「メタリム(MetaLimbs)」を開発した。しかし,このロボットアームに対する身体所有感について詳しくは調べられていなかったため,同グループは,バーチャルな左腕と実際の右手の親指という身体における階層性が異なる水準での再マッピングが可能か,そこに身体所有感が生じるかを明らかにすることを目的とし研究した。
 この研究は,人間拡張工学(Human Augmentation)において身体がどこまで拡張・改変可能かについて,その方法と限界を理解するのに貢献する。このような身体部位再マッピングは,将来の新しい機能性義肢の開発にも貢献することが期待される。

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