どんな薬のどんな副作用,効能でも予測できる人工知能(AI)を開発Karydo TherapeutiX(株)

 科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(ERATO)佐藤ライブ予測制御プロジェクトの基礎研究成果と基盤技術の実用化を目的とするKarydo TherapeutiX(株)は, (株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と共同で,医薬品や機能性飲料・食品の副作用・有害事象および効能を,その物質の構造や作用メカニズム,標的などの情報なしで高精度に予測できるAI システムの開発に成功したと発表した。
 AI システム「hMDB」(humanized Mouse DataBase)は,ある物質を投与したマウスの全身網羅的なトランスクリプトームデータを指標に,その物質がヒトで起こす副作用や効能を予測するシステムである。
 またhMDB を発展させ, 性別, 年齢層別に副作用・有害事象とその発生頻度を予測できる「hMDB- i」(humanized Mouse DataBase, individualized)と,ドラッグ・リポジショニングへの活用が期待できる「hMDB/ LP法」(hMDB / Link Prediction法)を開発した。
 hMDBとhMDB / LP法の予測能を検証した結果,医薬品開発で主流な予測システムの1つである「LINCSL1000」(提供元:アメリカ国立衛生研究所(NIH))などの複数の既存AI 予測システムより高い予測能を示した。
 これらAI システムは現在,バーチャル創薬,バーチャル治験プラットフォームの1つとして事業化されており(特許出願済),現在は,「究極のローリスク,ローコストの医薬品開発ツール」を目指した,さらなる開発が進められている。

ニュース 新着もっと見る

書籍案内購入はこちら

干渉計を辿る

著者
市原 裕
価格
3,000円(税抜)

第11・光の鉛筆

著者
鶴田匡夫(ニコン)
価格
5,500円(税抜)

コンピュータビジョン 最先端ガイド6

著者
藤代一成,高橋成雄,竹島由里子,金谷健一,日野英逸,村田 昇,岡谷貴之,斎藤真樹
価格
1,905円(税抜)

Excelでできる光学設計

著者
中島 洋
価格
3,909円円(税抜)

シミュレーションで見る光学現象 第2版

著者
Masud Mansuripur
訳:辻内 順平
価格
6,000円(税抜)

レンズ光学入門

著者
渋谷 眞人
価格
4,000円(税抜)