非染色・非侵襲・短時間で細菌を判別する光技術理化学研究所(理研) 研究グループ UPDATE:2018.08.23 (7年前) | 記事カテゴリー:ニュース 理化学研究所(理研)の研究グループは,大腸菌にレーザー光を照射したときに散乱する光(ラマン散乱光)が,大腸菌が持つ薬剤耐性の違いによって異なる特徴を示すことを明らかにした。また,この現象を応用し,薬剤耐性大腸菌の種類を非染色・非侵襲・短時間で,しかも,ほぼ100%の確率で判別する方法を開発したと発表した。 同グループは,それぞれの薬剤耐性大腸菌の遺伝子発現パターンとラマン散乱光の関係を調べ,特定の遺伝子の発現量と,ラマン散乱光の特徴との強い相関を見い出した。この結果は,未知の菌に光を照射してそのラマン散乱光を見るだけで菌の種類を判別し,さらにはその菌の遺伝子の発現パターンまで推定できる可能性を示している。 今後,病理診断や環境衛生管理における,正確・迅速な菌種の同定につながると期待される。
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