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光でオン・オフ可能な超伝導スイッチを開発自然科学研究機構分子科学研究所,理化学研究所

自然科学研究機構分子科学研究所(協奏分子システム研究センター),理化学研究所の研究グループは,光に応答する有機分子を組み込んだ電界効果トランジスタを作製し,光の照射によってオン・オフが可能な超伝導スイッチを開発したと発表した。

電界効果トランジスタとは,ゲートと呼ばれる電極への電圧入力により回路に流れる電流の大きさを制御するスイッチング素子であり,スマートフォンやコンピュータを始めとする多くの電子機器の基盤技術として用いられているものである。

同研究グループは,κ– (BEDT-TTF)2 Cu[N(CN)2]Br(以下,κ-Br)という有機物質を用いて電界効果トランジスタの開発を進めてきており,今回,このκ-Brを用いた超伝導トランジスタのゲート電極部分を,スピロピランと呼ばれる光に応答して電気的に分極する有機分子からなる薄膜に置き換えた構造を持つ,新たな光駆動型トランジスタを開発した。これは,紫外光の照射によって有機薄膜を分極させることで物質に電荷を蓄積させ,また一方で,可視光の照射によって分極を消去して電荷を取り除くことが出来る仕組みになっている。

これは,「光で超伝導をスイッチする」というこれまでにない新しいデバイスの概念を提示しており,今後,光で遠隔操作が可能な高速スイッチング素子や,超高感度光センサーなど,既存のシステムの改良に留まらない新しいイノベーションに繋がることが期待される。さらに,今回用いた手法は,κ-Brに限らず,原理的には電界効果トランジスタに用いられている多くの物質に拡張して適用することが可能であると考えられるため,超伝導の利用に限らない様々な光駆動型相転移デバイスの開発につながる基盤技術になることも期待されている。

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