ノーベル物理学賞に青色LEDの赤~,天野,中村氏スウェーデン王立科学アカデミー

スウェーデン王立科学アカデミーは,2014年のノーベル物理学賞を,青色発光ダイオードを開発した赤﨑勇名城大学教授と天野浩名古屋大学教授,中村修二米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授の3氏に授与すると発表した。

日本人のノーベル賞受賞は,2012年の山中伸弥・京都大学教授の医学生理学賞に次ぎ計22人となった。日本人3人が共同受賞するのは,2008年に素粒子論でノーベル物理学賞を南部陽一郎,小林誠,益川敏英の3氏が受賞して以来,2回目の快挙であり,物理学賞はこれで計10人となった。

授賞理由は「省エネで環境に優しい新光源としての青色発光ダイオード(LED)の発明」としている。3教授は1990年代初めに,窒化ガリウムで青色LEDの半導体を発明した。既存の赤と緑に加えて3原色がそろったことで,LEDの白色ランプを実現し,世界の照明に革命をもたらした。この研究はさらに青色レーザーにつながり,ブルーレイディスクに発展した。

青色LEDはそれまで30年間も追求されながら,良質の窒化物半導体作製が難しく,「20世紀中は不可能」とされていた。その中で,赤﨑勇,天野浩の両教授は名古屋大学で共同研究し,窒化ガリウム半導体を作り,青色LED作製に成功した。中村教授は,徳島県阿南市の日亜化学で研究開発に取り組み,青色LEDを低コストで大量に生産する技術を確立した。

授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ,賞金800万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)は3氏に分けて贈られる。

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