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ノーベル化学賞に超高解像顕微鏡の米独の3氏スウェーデン王立科学アカデミー

スウェーデン王立科学アカデミーは,2014年のノーベル化学賞を,超高解像蛍光顕微鏡を開発した米国のエリック・べツィグ博士,ドイツのシュテファン・ヘル博士,米国のウィリアム・モーナー博士の3氏に授与すると発表した。授賞理由は「超高解像蛍光顕微鏡の開発」で,従来の光学顕微鏡の解像度の限界を超えて,タンパク質などの生体分子までも観察できるようにした画期的な顕微鏡の開発が評価された。

光学顕微鏡はミクロの世界を観察する際,光の回折限界によって制限され,光の波長の半分程度の0.2μmより小さいものは見えなかったが,3氏は技術革新により,より小さいナノスケールの世界を観察できるようにした。

授賞理由となった新技術は2つあり,1つは,ヘル博士が2000年に開発したSTED(誘導放出制御)顕微鏡である。蛍光分子が励起された直後に,蛍光より長い波長のSTED光が当たると,蛍光分子が脱励起する現象を利用して,光の回折限界より細かい範囲で蛍光を放出させて観察する。もう1つは,べツィグ,モーナーの両博士が別々に開発し,2006年に実用化された1分子顕微鏡である。これは,分子1個を見る単一分子計測技術で,補償光学法も応用して光の乱反射を防ぎ,ナノレベルの観察ができるようにした。

これらの新技術で,生きた細胞の中で個々の分子の動きが見えるようになり,パーキンソン病やアルツハイマー病の脳神経細胞の分子を捉えるほか,受精卵の中のタンパク質ひとつひとつまで追跡できるようになり,医学生物学に革命的な影響を与えつつある。

授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ,賞金計800万スウェーデンクローナ(約1億2000万円)は3氏に分けて贈られる。

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