軟X線パルスレーザー光源による世界最高エネルギーでの電子状態の計測に成功量子科学技術研究開発機構(QST)

     量子科学技術研究開発機構(QST)のグループは、QST独自の高出力レーザー技術を用いて、軟X線パルスレーザー光源(閃光)を開発した。この光源は、「水の窓」全域をカバーし、酸素K吸収端 (540 eV)という世界最高エネルギー領域において、電子状態を選別した分光計測を初めて実現した。
     光合成や太陽電池、光触媒などの光化学反応は、光によって励起された電子の動きによって機能するが、その電子の挙動を直接観測するにはアト秒(10⁻¹⁸秒)オーダーの閃光が必要である。これまでのアト秒パルス技術は極紫外領域に限られており、酸素原子などの計測には不十分であった。
     今回の成果により、水分子や酸化チタンなどに含まれる酸素原子内の電子の「静止画」撮像が可能となり、光照射直後の超高速反応過程の解明に道を開く。これは、人工光合成や光触媒の高性能化に向けた基礎技術として、今後の応用が期待される重要なマイルストーンである。

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