「いぶきGW」(GOSAT-GW)搭載 温室効果ガス観測センサ3型(TANSO-3)の初観測結果宇宙航空研究開発機構(JAXA),環境省,国立環境研究所
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)などのグループが、共同で開発してきた温室効果ガス・水循環観測技術衛星「いぶきGW」(GOSAT-GW)は、2025年6月29日に打ち上げられ、現在初期機能確認運用を実施している。7月14日から7月20日にかけて、同衛星に搭載したセンサのうち「温室効果ガス観測センサ3型(TANSO-3)」の初観測を行い、TANSO-3が正常に動作していることを確認した。
TANSO-3は、「いぶき」(2009年打上げ)と、その後継衛星である「いぶき2号」(2018年打上げ)による長期間の温室効果ガス観測を引き継ぐセンサである。TANSO-3では温室効果ガスなどが固有の波長の光を吸収する性質を利用して、温室効果ガスの濃度や二酸化窒素のカラム量を算出する。
TANSO-3の特徴は、回折格子型イメージング分光方式を採用したことで、フーリエ変換分光方式を採用した「いぶき」や「いぶき2号」に対し、空間方向にも連続的な分光データを取得可能であるとともに、観測点数の大幅な増加が可能となったことである。また、広域観測モードと、精密観測モードの2つを切り替えて運用することにより、全球観測と大規模排出源等の詳細観測を両立する世界で唯一のセンサである。










