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不均一ながん細胞群の形態を指標として分離

 産業技術総合研究所と筑波大学の研究グループは,マウス乳がん由来細胞4 T1Eを,ハイドロゲルに包埋した三次元培養下での形態を指標として複数のサブポピュレーションに分離したところ,形態ごとに異なる性質を示すサブポピュレーションが得られ,得られたサブポピュレーションが異なる薬剤感受性を示すことを確認したと発表した。
 同グループは,三次元培養環境から特定の形態をしているがん細胞を分離する「ハイコンテンツイメージングセルソーター」の開発を進めている。この細胞分離装置は光照射に応じて溶解する光分解性ゲルを用いており,不均一な細胞集団を光分解性ゲルに包埋し,分離対象とする細胞の周辺に光を照射することで光分解性ゲルを局所的に溶解して特定の細胞のみを回収することができる。今回,光開裂性架橋剤を用いて調整した光分解性ゲルを用いて,不均一な細胞群として知られるマウス乳がん由来細胞株4 T1Eからコロニー状の細胞と顆粒状の細胞を分離し,それを用いて,がんの悪性度に関連する解析を行ったところ,分離の際に指標とした形状に応じて異なる悪性度を示した。ヌードマウスにおのおのの細胞を移植すると,コロニー状の細胞は腫瘍サイズの増大が顕著であるが,顆粒状の細胞は増大しにくいことが確認された。さらに,分取した細胞塊の薬剤応答性を検討した結果,一部の薬剤に対する応答がコロニー状の細胞と顆粒状の細胞とで異なることが確認された。
 この成果は,不均一な細胞集団を分離した上で検査することの重要性を示唆している。患者ごとのがん治療薬の有効性が事前に確認できるようになり,今後のがんの治療戦略において,個別化医療の推進に寄与することが期待される。

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