セミナーレポート

コマツのスマートコンストラクションによる建設現場の生産性向上コマツ 執行役員 スマートコンストラクション 推進本部長 四家 千佳史

本記事は、国際画像機器展2017にて開催された特別招待講演を記事化したものになります。

スマートコンストラクションで建設現場を見える化

 現在,スマートコンストラクションは中間地点に来ています。建設現場の各プロセスがつながり,全体が見えるようになってきたという段階です。ここから,最適化を進め,お客様の生産性や安全性を上げて,価値を創造していこうという段階になります。
 スマートコンストラクションでは,建設生産プロセスの最初から最後までを3Dデータでつなぐとともに,関与するソフトウェアや人,モノ,材料などをすべてつなげていきます。コマツでは,2000年初頭に,販売するすべての車両に, 建機の情報を遠隔で確認できる「KOMTRAX」を標準装備しました。KOMTRAXにより位置情報やセンサー情報はわかるようになりましたが,お客様がそれを使って行っている仕事という「コト」はわかりませんでした。それが,スマートコンストラクションでは,建機がどれだけの量の土を掘ったかとか,どういう形に土を仕上げたのか,といった仕事の内容などがわかるようになりました。ドローンをつなげるのではなく,ドローンが測量した3Dのデータをつなげる,まさに「コト」をつなぐ建設現場のIoTで,現場全体の可視化が可能になったのです。
 工事を始める前に,ドローンやレーザースキャナーなどの機器を使い,対象を3Dで高精度に測量します。次に,設計図面を3D化して重ね合わせることで,どこをどのくらい掘削すればいいのか,どこをどれくらい盛土すればいいのかといった形状や土量が正確にわかります。これらはすべて,当社のクラウドサービスの中で行うため,お客様で特別なソフトウェアやサーバーを持つ必要がなく,利用することができます。また,ICT建機については,あらかじめクラウド上にある図面をダウンロードすれば,半自動制御で作業が行えます。併せて,スマートコンストラクションサポートセンターを開設し,コマツの技術者や3DCAD技術者,現場監督経験者などがお客様からの問い合わせにワンストップで対応しています。
 スマートコンストラクションにより,経験が浅いオペレーターでも難しい作業をこなすことができるようになるだけでなく,クラウド上で工事の合否判定もできるようになり,検査の効率化にもつながります。

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コマツ 執行役員 スマートコンストラクション 推進本部長 四家 千佳史

1997年11月,㈱BIGRENTAL 代表取締役社長(郡山市にて同社創業)。2008年4月,コマツレンタル㈱ 代表取締役社長(㈱BIGRENTALと経営統合により就任)。2015年1月,執行役員 スマートコンストラクション推進本部長(兼)コマツレンタル㈱ 代表取締役会長(現在に至る)。

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