セミナーレポート
誰にでもわかる車載画像処理 ―車の周囲を見る技術・見せる技術―日産自動車(株) 下村 倫子
本記事は、画像センシング展2011にて開催された特別招待講演を記事化したものになります。
カメラを活用した認識技術
最後に,日産の今後の取り組みと認識について紹介して終わりたいと思います。まず,カメラがせっかく付いているのだから,180度クルマの全周を認識してみたらどうかと思われる方も多いと思います。もちろん,カメラによる周囲認識のニーズは高いのですが,私の理解では,カメラは白線認識,障害物はレーダーというのが主流だったと思います。今後もこうした組み合わせを利用して新しいシステムが開発されていくと思います。レーダーを使っていたシステムを安くするためにカメラで代替したいというニーズもありますが,認識性能との折り合いで商品になるもの,ならないものがあります。この会場にこうした認識技術をお持ちの方がいらっしゃれば,取り組まれると良いのではないかと思います。今日の私からの発表は以上です。どうもありがとうございました。
日産自動車(株) 下村 倫子
1991年,東京農工大学 工学研究科 電子情報工学博士前期課程終了。1991年4月,日産自動車(株) 総合研究所電子情報研究所に入社。
現在,同社モビリティ研究室にて,運転支援に関する研究開発に従事(工学博士)。