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技術の応用には必ず条件がある その制約の中で最適解を考えていくことが大切静岡大学 川田 善正

何にでも興味をもって吸収できるものがあれば吸収すればいい

聞き手:最後に,工学を学ぶ学生や若手技術者に向けて,メッセージをお願いします。

川田:学生に向けては,せっかく4年間なり何年間か勉強できる環境にいるので,やはり勉強はしっかりやってもらいたいと思います。専攻とは全然違う分野に行くことももちろんあると思いますが,学生時代に一生懸命頑張った勉強は将来の自信につながります。卒論や修論で,何日も徹夜して頑張ったりしたことは仕事でも自信になりますので,まずはしっかり勉強してもらいたいですね。
 それから,いろいろなことに興味をもつことも大切です。例えば,技術者だったら,いろいろな製品に目を向けてみて欲しいです。お菓子でもいいですし,電化製品でもいい。新製品を出すときには,いろいろな人がアイデアを絞って,どうやったら売れるか,どういうパッケージにしたらいいか,どういうネーミングにしたらいいかと考え,その結果として商品があるわけです。それでも失敗して売れないときもあります。そういうものが世の中にあふれているわけで,いろいろなものに興味をもってもらって,そこから少しでも吸収できるものがあれば吸収すればいい。私自身はいつもそのように考えています。世の中に出たものを見てみると,不思議なこともあります。これは何でこんな形をしているのだろうとか,どんなことを思ってこんな名前をつけたのだろうとか,いろいろ興味をもつといいのではないでしょうか。
 それから,研究でも仕事でも,自分ではこれは面白い,すごいと思うことがあります。それで,研究費の申請をしたとしても,落とされることがあります。自分では面白いと思っていても,世間の人はそう思っていない,世間の人には通じていないということがあるのです。もちろん,自分のこだわりは大切にしていいのですが,それが自分一人の思い込み,独りよがりになってしまわないように注意しなくてはなりません。やはり,周りの人がどのような意見をもっているのか,自分の思いと照らし合わせて修正していくことも必要で,そこは心掛けて欲しいと思います。
川田 善正

静岡大学 川田 善正

●川田 善正(かわた よしまさ)先生 ご経歴
1992年 大阪大学大学院博士課程応用物理学専攻修了 1992年 大阪大学工学部応用物理学科助手 1995年11月-1996年7月 AT&T(現Lucent Technologies)Bell研究所 1997年 静岡大学工学部機械工学科助教授 2005年 静岡大学工学部機械工学科 教授 2013年 静岡大学電子工学研究所 教授 2017年 静岡大学工学部長
●研究分野
レーザー顕微鏡,3次元結像光学,フォトリフラクティブ光学,3次元光メモリ,非線形光学
●主な活動・受賞歴等
2013年1月~ 2018年12月 ISOM国際会議組織委員長 2015年3月~ 2017年3月 応用物理学会理事 2012年4月~現在 レーザー学会諮問委員 2018年4月~現在 日本光学会理事 2020年5月~ 日本分光学会会長
1997年 応用物理学会日本光学会光学論文賞 2007年 文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門) 2013年 OSA Fellow (Optical Society of America) 2013年 中谷大賞 2019年 静岡大学研究フェロー

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