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企業現場で培った光学知識・技術を大学教育に活用高島 譲

“軽やかなチャレンジ”の 大切さを恩師に学ぶ

聞き手:その後,2011年には准教授としてアリゾナ大学光科学部に転職されていますが,どのような経緯で転職されたのでしょうか。
高島:アリゾナ大学が教員を求人募集していたからです。応募した理由は,できれば米国で光学分野の評判が高いアリゾナ大学もしくはロチェスター大学で就職したいと考えていたこと,スタンフォード大学で授業を手伝ったり,共同で担当させてもらったりしたことで学生に教えることの面白さを感じ始めていたからです。
 現在は,2011年8月に転職してきたばかりでまだまだ新米なこともあり,大先輩の先生方からいろいろと教示していただくことが少なくありません。そんなときも先生方は非常に親身に接してくれるのでとても助かっています。ただし,米国の気風として皆互いにファーストネームで呼び合ってラフでフレンドリーな関係を築くものなのですが,転職してまだ間もないこともあり,学生さんからはまだファーストネームで呼んでもらえないことに少々一抹の寂しさを感じています(笑)。

聞き手:高島先生の恩師はどなたになりますか。また,その恩師からどのような影響を受けましたか。

高島: 恩師といえば,東芝在籍時の上司や同僚の方々がいますが,現時点ではスタンフォード大学在籍時の私のアドバイザーであった,Lambertus Hesselink博士が最大の恩師と言えるでしょう。Hesselink博士は同大学において大変著名な教授ですが,今では1人の友人としてフレンドリーにお付き合いさせていただいております(笑)。
 Hesselink博士とのエピソードでは,私が学生時代に「この問題は今まで誰も取り組んだことはありませんから」と言うと,「それなら,君がその問題にチャレンジすればいい。やってみてはどうだろう」と投げかけられた言葉が印象として残っています。これは,“誰もやったことがないことだから難しい”と“誰もやっていないのなら,それをやってみればいい”という2つのメンタリティーのうち,後者を選ぶことが大学の研究であり,こうしたメンタリティーは非常に大事であることを知りました。また,“それは君にとっていいチャンス”と助言し激励してくれている半面,“たとえ失敗しても,またチャレンジすればいい”という思いも含まれています。この言葉は,私に軽やかにチャレンジすることの大切さを明示してくれたのです。 <次ページへ続く>
高島 譲(たかしま・ゆずる)

高島 譲(たかしま・ゆずる)

1990年京都大学理学部物理学科(学士)卒業・取得。1990年(株)東芝入社(生産技術研究所 精密技術研究部に配属)。2000年スタンフォード大学電気工学科リサーチアシスタント。2003年スタンフォード大学電気工学科(修士課程)修了。2007年同大学電気工学科(博士課程)修了,同科ポストドクター。2010年スタンフォード大学電気工学科リサーチアソシエイト。2011年アリゾナ大学光科学部准教授(カレッジオブオプティカルサイエンス在籍)
●SPIE(国際光工学会),OSA(米国光学会)所属

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