特別編(上) 講演 光による人類の未来への貢献光産業創成大学院大学/浜松ホトニクス(株) 晝馬輝夫
電気代を安く
日本もそういうことをやっていかなければいけない。それで私としては何をしようかということで最初に考えたのが,日本の電気は高いという問題です。あるとき中部電力から従業員への講演を頼まれて名古屋に行って講演したのですが,あそこの講堂はプロジェクターをつけると真っ暗になりまして前に誰が居るか全然分からないのです。それでいい気になって「電気が高い,電気が高い」と言っていたら,明かりがついてみると目の前に社長がいた(笑)。それで「13回も電気が高いって言ったな」と言われて,その後たくさんごちそうになって帰って参りました(笑)。
それで,中部電力の社長さんは,ご自分でも電気が高いのは百も承知だとおっしゃる。しかし中部電力がそろってみんなで食っていくとなると,ああいう手しかいまのところ知恵がないのだということです。
それならば私がレーザー核融合で安く作る,と言ったら「そんなことで安くできるか」という話になりました。1kWが3円50銭を目指して基礎実験を準備中だと言うと,「そんなわけはない」と言う。