一画素カメラでホログラム動画の記録に成功神戸大学,ジャウメ1世大学(スペイン)
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神戸大学などのグループは、一画素センサーを使用したホログラム動画の記録に成功した。
通常、画像を取得するには光センサーを二次元的に複数画素並べたイメージセンサーが必要である。しかし近年ではわずか一画素で画像を取得する「一画素カメラ」の研究が進められ、次世代の分光技術や散乱透視技術への応用が期待される。一方で、従来の一画素カメラでは、観察対象が二次元物体に限られ、三次元物体を対象とする場合や、動的な対象への応用は困難であった。
今回、高速に動作する空間光変調器の導入で動的物体の観察を可能とし、圧縮センシングと組み合わせることで、一画素カメラにおいておよそ28fpsを実現できることを実証した。また、この技術を散乱体の向こう側を可視化することができる散乱透視顕微鏡へ応用できることも確認した。今後、低侵襲な生体深部三次元観察に応用されることが期待される。