キューブサットX線衛星NinjaSatによる宇宙観測の革新理化学研究所,東京理科大学,京都大学,千葉大学,広島大学
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理化学研究所などのグループは、キューブサット(CubeSat)X線衛星NinjaSat(ニンジャサット)を用いて、決まった時間間隔で規則正しく爆発を起こす奇妙な中性子星(クロックバースター)を観測、その特徴を明らかにした。
この成果は、理研と民間宇宙企業が製作した世界初の超小型汎用X線衛星NinjaSatを用い、X線天体の指向観測による科学成果を実現した最初の例である。この大型の科学衛星とは異なる宇宙観測手段は、今後も宇宙物理学・天文学への貢献が期待される。
今回、研究グループはNinjaSatを用い、発見されたばかりのクロックバースター新天体SRGA J144459.2-604207を25日間の長期にわたり占有観測した結果、その中性子星は限界質量に近く、連星系を成している恒星は水素の外層が大きく削り取られた過去がある、かなり特殊な系であることが分かった。