高強度深紫外LEDにより鉄道車両内の省電力な空気殺菌を実現情報通信研究機構(NICT),旭化成,静岡鉄道
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情報通信研究機構などのグループは、発光波長265 nm帯の高強度深紫外LEDを搭載した鉄道車両用空気殺菌モジュールを開発し、実運行中の鉄道車両内への搭載を実証した。
今回開発の高強度深紫外LED空気殺菌モジュールは、従来技術の水銀ランプを使用したモジュールと比較し、空気中を浮遊するウイルスの不活性化に要する電力の大幅な削減(40 %以上)を達成した。本モジュールは、実際に旅客運転中の鉄道車両へ搭載され、1か月間の試験運転を実施し、安全・安定な動作が確認された。
本成果は、高強度深紫外LED技術により、鉄道車両内の省電力な空気殺菌を実現したものである。空気中を浮遊するウイルスを介したエアロゾル感染を防ぐとともに、水銀廃絶による環境汚染防止や、省電力化によるCO2削減に貢献する技術として期待される。