青波長走査型レーザー広角眼底写真は糖尿病網膜症の網膜虚血を示す東京医科歯科大学,ニデック
糖尿病網膜症の管理においては,網膜の血管閉塞による網膜無血管野を発見し,光凝固などを行って網膜新生血管などの重篤な合併症を抑制することが重要である。従来,無血管野の描出には,造影剤の注射を伴う蛍光眼底造影検査が必須であった。本研究は,青波長の走査型レーザー検眼鏡による広角眼底写真が造影剤を使用することなく,広範囲の眼底の網膜無血管野を高率に検出できることを示したものである。本方法は非侵襲的かつ簡易であるため,今後,糖尿病網膜症患者の診断精度の向上と重症化の未発見による失明を防ぐことに広く寄与するものと期待される。