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第6回 ブラジル紀行

牛肉で魚を釣る


 滞在中,いろいろなツアーに参加した。その1,ピラニア釣り。ガイド付きで5~6人乗りの小さなボートで出かけた。川の真ん中で1 mの竿の糸の先に牛肉の塊を掛ける。水に投げ入れ, 竿で2~3度バシャバシャっと水面をたたいた後,すぐに竿を上げる。すると,15~20 cmのピラニアがかかっている。これが面白いように釣れる。少し長く水中に入れたままにすると,ほぼ餌だけ食べられてしまっている。釣り上げられた魚は間違っても手で外すなどしてはいけない。すさまじい歯で大怪我をしてしまう。ガイドはボートに釣り上げられたピラニアを手際よく頭をたたいて気絶させてから,つかんでバケツに入れた。ホテルの夕食で,この魚を料理して出してくれた。からあげだったが,白身のタイのような淡泊な味で美味しかった。何しろ牛肉を食べているのだから。その2,ワニ狩り。これは夜のボートツアーだ。水面に明かりを照らすと,目だけ出しているワニを発見。ガイドが1 mくらいのものを捕獲し,桟橋まで連れ帰った。陸にあげると,なんと死んだふりをしてびくとも動かない。ワニを目の前にするのも一世一代と思い,おっかなびっくりワニを触ってみた。筋肉質で弾力がありサラっとしていた。想像していた感触とまったく違っていた。しばらくしたら,突然韋駄天のごとく川に帰っていった。
 ブラジルは話題が満載で,つい長くなってしまった。私の筆無精も影響し,ここで出会ったアーティストたちとはその後,長い間音信不通になっていた。ところが,インターネットが地球を小さくした。昨年,ルイスとフェイスブックを介して再会した。そして,サンパウロで出会ったパリからのアーティストの消息を聞き,昨年5月のホログラフィーアートグラントのパリの展覧会で,20数年ぶりに再会を果たせた。やはり地球は小さくなったようだ。

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