セミナーレポート

ディープラーニングによる画像認識と活用事例中部大学工学部情報工学科准教授 山下 隆義

本記事は、2017にて開催されたセミナーを記事化したものになります。

ディープラーニングのポイント

 ディープラーニングの位置づけとしては,人工知能があり,その中に機械学習があり,ディープラーニングまたはニューラルネットワークがあるということです。ですから,人工知能イコール,ディープラーニングではありません。人工知能を実現する手段の一つに機械学習があり,その一事項としてディープラーニングがあるということです。
 ディープラーニングは数年前にいきなり現れた技術ではありません。1943年にマカロックとピッツが形式ニューロンを発表。1953年にローゼンブラッドらがパーセプトロンを発表しています。1980年に福島先生がネオコグニトロン,1986年にラメルハートらが誤差逆転伝搬法を提案。そして,1998年にルカンらが畳み込みニューラルネットワークを提案しました。こうしたものがあって,2006年のDeep Neural Networkにつながっているのです。現在,ディープラーニングは,様々なベンチマークでトップを記録。さらに深く,精度が向上しています。
 ニューラルネットワークには,パーセプトロンがベースにあります。あるxに対して重みをつけて,変換したものを出力します。それをたくさん並べたものがパーセプトロンで,これを深くしていったものがDeep Neural Networkです。
 このニューラルネットワークを応用し,画像の分野でよく使われているのが,畳み込みニューラルネットワークです。畳み込みニューラルネットワークは,畳み込み層,プーリング層,全結合層,出力層から構成されています。畳み込み層では,カーネルを画像全体に畳み込んでいきます。画像処理で言えば,画像にフィルターをかける処理と同じです。ただし,フィルターが決まっているわけではなく,学習により獲得するというのが大きな違いとなっています。
 畳み込んだ特徴の固まりを特徴マップと言いますが,特徴マップの値は畳み込んだ値を活性化関数の応答値で算出します。活性化関数には,古くから使われている「シグモイド関数」,画像認識でよく使われる「Rectified Linear Unit(ReLU)」,ReLU を改良した「Leaky ReLU」などがあります。

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中部大学工学部情報工学科准教授 山下 隆義

2002年 奈良先端科学技術大学院大学博士前期課程修了,2002年 オムロン株式会社入社,2011年 中部大学大学院博士後期課程修了(社会人ドクター),2014年 中部大学講師,2017年 中部大学准教授。人の理解に向けた動画像処理,パターン認識・機械学習の研究に従事。画像センシングシンポジウム高木賞(2009年),電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ論文賞(2013年),電子情報通信学会PRMU研究会研究奨励賞(2013年)受賞。

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