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「本物を創る」という理念に共感してくれる人たちに集まってほしい日本特殊光学樹脂株式会社 代表取締役 佐藤 公一

よその釜の飯を食べる

佐藤:留学後は伊藤忠テクノサイエンス(現:伊藤忠テクノソリューションズ,CTC)に就職しました。まずはよその釜の飯を食べたほうがいいだろうと思ったからです。幸い当時の社長と専務だった,私の父と母も理解をしてくれて,やりたいようにやらせてもらいました。
 イギリスに留学中から海外で働けたら,と思い就職活動をしていました。私の所属していた大学からはコンサルティング会社への人材輩出が多く,私もビザの関係で日本国内ではありますが,大手のコンサルティング会社から内定を得ていました。
 ただ,まずは技術や資格をしっかり持ったほうがいいという知人のアドバイスもあり,日本でのCTCへの就職を選びました。
 話しは遡りますが,私が高校生から大学生のころに掛けては情報システムの黎明期でした。まだ今のようなインターネットプロバイダーもないような時代に,電話回線とパソコン通信を経由してアメリカのNASAのwebサイトを見に行ったりしていました。今までとは違う世界,情報に簡単にアクセスできるのだと感動したことを覚えています。CTCを選んだのは,そのような経緯もありました。
 CTCではネットワーク技術に関してしっかりとしたトレーニングを受けさせてもらい,企業のネットワーク構築,無線ネットワーク通信やセキュリティ分野などを担当しました。最終的にはプロダクト主管と言われる業務をしていました。これは例えばアメリカのベンチャー企業が面白いプロダクトを持っていたらそれを日本に持ってきて販売をするのですが,そのプロダクトを担当する業務です。アメリカで受けた研修の内容を日本に持ち帰り,社内にレクチャーをしたりもしていました。ですから光学やものづくりとは全く違う畑で仕事をしていましたね。
 日本特殊光学樹脂は小さい会社ですが,扱っている製品が少し特殊です。つまりお客さまは世界中にいると考えて,海外での商習慣などを自分の目で見たいという思いがありました。
CTCでは,アメリカの支社に赴任をするようなポジションがありましたので,それを期待していたのですがなかなか順番が回ってきませんでした。であれば,自分から海外に戻ろうと思い,イギリスで再び仕事を探したのです。
 そんなおり,縁あってKDDIのヨーロッパの現地法人からお声を掛けていただき,転職,ロンドンに渡りました。そこではロンドンにある日系金融機関のネットワーク管理を主に担当していました。
 当時,不幸にもロンドンでテロが起きたことがありました。私が担当していたプロジェクトは,そういった事件や災害で,社員が出社できないときに,自宅から安全に会社のシステムにアクセスをして業務をするという,今だとBCPといわれるシステムを構築していた時期でした。
 テロ当日,早番出社だった私は,他の従業員たちが出社できず,刻々とテロの深刻な状況が明るみになる中,正式リリース前の実証中だったシステムを急きょ開放して運用したりしていました。振り返ってみると,今のトレンドになりつつある技術を担当させてもらっていたなと思います。

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佐藤公一

佐藤公一

●佐藤公一(さとう・こういち)さまのご経歴
1976年 東京都生まれ 2000年 早稲田大学理工学部機械工学科卒 2001年 英国ノティンガム大学 Operations Management & Manufacturing Systems修士 2001年 伊藤忠テクノサイエンス(現:伊藤忠テクノソリューションズ)入社 ネットワークソリューション,セキュリティ,ワイヤレスネットワークなどの設計構築,取り扱いプロダクト担当 2004年 KDDI Europe Ltd.入社 ネットワークコンサルタント 金融機関のネットワークマネジメント,セキュリティシステム構築 2006年 日本特殊光学樹脂入社 技術営業部 2012年 同社 代表取締役就任 現在に至る
●主な活動歴
2016年 板橋次世代経営者会議 会長
●日本特殊光学樹脂株式会社について
日本特殊光学樹脂株式会社は,高品質,高精度プラスチックレンズの総合メーカー。「本物を創る」を社訓にフレネルレンズ,リニアフレネルレンズ,レンチキュラーレンズ,フライアイレンズ,レンズアレイ,非球面レンズなどを金型から製品まで,一貫生産で提供している。URL:http://www.ntkj.co.jp/

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